ママになるとよく「赤ちゃんにテレビを観せるのはよくない」という話を見聞きすることがあります。
息子が通う小児科にも、待合室にそのような手作りポスターが掲示されていて、あまりよくないものなんだな。という認識はしていましたが、息子がおすわりをできるようになったころから我が家ではちょっとの時間「おかあさんといっしょ」をみせるようになりました。
すると、息子の反応や成長段階で観せていてよかったな!と思うことも多々ありました。
今回は、デメリットばかりが強調されがちなテレビですが、こんなメリットもあったよ!ということを実際の体験談を交えつつまとめていきたいと思います。
「おかあさんといっしょ」を観せて感じた良い影響
息子にとっての「お気に入りの曲」ができた
当時、「おかあさんといっしょ」の体操の曲が「ブンバ・ボーン」だったのですが、息子はこのコーナーにドはまり。
イントロが流れると、目を輝かせてテレビを見つめていました。そのうち音楽にあわせてノリノリでリズムをとるようになりました。
はじめて歌に合わせてリズムをとったり、手をたたいたりする仕草をするようになった息子。
また、体操の「ブンバ・ボーン」だけでなくいくつかお気に入りの曲ができたことで、車での移動中にぐずったらその曲を流すとピタッと泣き止むようになりました。
車の移動だけでなく、お外やお店の中で泣いてしまった時にもわたしがアカペラで「ブンバ・ボーン」を歌えば泣き止みます。
聴きなれているから落ち着くのか、初めて聞かせる曲や知らない曲だと全く効果がないので、いざというときに泣き止ませることができる「必殺お気に入りの曲」という手があるというのはわたしにとっても心強く感じます。
ちょっとの時間、家事ができたりする
これは本当にその日によりますが、ほんの5~10分くらい、テレビを見せている間に家事ができることもあります。
子供の機嫌によるのでだめなときは泣きますが、好きな歌が流れて機嫌がよかったりすると、ちょっとの間ママが離れてもへっちゃらだったりします。
どうにもならない時は家事をしない!なんて思っていても、リアルな話、全くしないわけにもいかないですから…お風呂掃除だけでもささっとできるとだいぶ助かりますよね。
いろいろな手遊びやお歌が覚えられる
息子にとってもそうですが、これはわたし自身が感じるメリットです。
いままで小さな子供と接する機会が少なかったこともあり、手遊びやお歌をあまり知らなかったわたしですが、息子と一緒に「おかあさんといっしょ」を観るようになってから、いろんなお歌や手遊びを知ることができました。
定番モノや、その季節にあったお歌などを歌ってくれるので、自然とたくさんの歌を覚えることができて、テレビを観る時間以外の息子とのコミュニケーションの時間にも活かせるようになったのがママとしてはすごく為になるなと感じています。
ごあいさつや、おへんじの習慣づけにもよさそう
おかあさんといっしょの始まりは、お兄さんとお姉さんの「みんな、げんき~??」のあいさつに対して子供たちが大きく元気な声で「は~い!!!」とお返事します。
終わりには、「またね~!ばいばーい!」のあいさつで終わります。
自然に終わりと始まりのあいさつを身振り手振りで真似するようになったのも、いい影響だと感じています。
支援センターや赤ちゃん教室などに通って集団で過ごしながら学ぶことももちろん大切ですが、毎日の教育テレビからも相乗効果が生まれているような気がします。
赤ちゃんや子供にテレビを観せる時の注意点
長時間見せない。つけっぱなしにしない。
最近,小児科医や発達の専門家から,言語発達や社会性の遅れがある幼児の中に,テレビ・ビデオ(以下,テレビと記す)を長時間視聴しており,テレビ視聴を止めると改善が見られる例があることが報告され,テレビの長時間視聴が発達に悪い影響を及ぼす可能性が指摘されています.
内容・見かたによらず、長時間テレビの視聴をしていた子供は言語の発達が遅れる危険性が指摘されています。
テレビを1日に4時間以上観ている子供は、4時間未満の子供よりも有意義語の出現が遅れる確率が1.3倍高くなるそうです。
そして意外なことに、テレビを観るときに親が一緒に歌ったり、話しかけたりしていても同様だそうです。理由は親子で顔を向かいあわせて会話をする機会が減るためだといわれています。
テレビを見せるときは、決して流しっぱなし、つけっぱなしにはせずに厳選した番組を、時間を決めて見せることが大切だそうです。
みるときは親も一緒に歌ったり、楽しむ
テレビに好きなキャラクターが出てきたり、好きな歌が流れたりすると赤ちゃんは共感を求めたり、指を差したり、親の顔をみたりといった反応をすることも多いですよね。
こういった形のコミュニケーションは、子供の記憶にも残りやすいそうです。
できるかぎり、テレビを観るときには一緒に歌ったりしながら親も関わるようにするといいでしょう。1人で見せたり、長時間テレビに子守を任せっきりにするのはおススメできません。
テレビをつけたら消す、習慣や決まりをつくる
長時間テレビを観ないようにということにもつながりますが、「1番組みたら消す」などの決まり事を作ってみせるようにすることも大切です。
つけっぱなしや、ビデオが終わったらまた戻して観る…といった反復視聴は避けましょう。
テレビを流しっぱなしの環境で遊ばせていると、直接見ていなくてもテレビからの光や音の刺激で記憶力や集中力の低下などを招くともいわれています。
テレビを消して、昼夜の生活音の変化を感じることは生活リズムを整えることにもつながりますから、ぜひテレビを消して静かな時間を作ってあげましょう。
食事中や授乳中も、できるかぎりテレビを消して親子のコミュニケーションをとる時間にしましょう。
まとめ
テレビを長時間視聴することで、言語の発達や運動能力の遅れが出る
ということが散々言われていますが、その理由は長時間視聴することで親子のコミュニケーションや親子の双方向の対話の時間が減ってしまうことによるもの。テレビからの情報は、一方的な働きかけだけでは、子供の言語能力は発達しないのです。
ですが、「おかあさんといっしょ」1番組の放送時間は約25分、
「いないいないばあ」は15分というように短めに作られています。
流しっぱなしにせず、15分、30分ほど見せたい番組だけをみせるのであれば、過剰に恐れたり遠ざける必要はありません。
なにかと「テレビの視聴による悪影響」が問題視されることが多いですが、テレビを全くみせないというのはなかなか現実的ではありませんし、無理にテレビなし育児を頑張ろうとし過ぎて息が詰まってしまっては本末転倒です。
わたしは、普段は意識的に赤ちゃんとのコミュニケーションをとるように過ごしつつ、1日の中のごく短い時間一緒に楽しむ程度のテレビの視聴は、決してデメリットばかりではないと考えています。
~追記~
息子にお座り時期からテレビを観せることをしていた我が家ですが、2歳5ヶ月現在、知らない人にもビックリされるほどお喋りに成長しました。
3語文とか、そういうレベルではなく
「きょうはママと、ヨーカドーさんにお買い物行って、牛乳と納豆かってきたよね!」
「2番線に電車がまいります、危険ですので黄色い線の内側までおさがりください。停車駅は~」
のように、すごく長い言葉をほぼ大人のように話します。
運動能力に関しても、周りのお友達と比べても差がないか、むしろ同年代の子どもよりも遠くまでジャンプし、高いところにも登ります。