別記事にて記録した大井川鐡道のトーマス号乗車前日。
日本で唯一のアプト式列車「南アルプスあぷとライン」に乗って、インスタグラムで話題の《秘境駅》とも呼ばれる絶景ポイント「奥大井湖上駅」を目指すことに。
3歳の鉄道大好き息子と、1歳の娘を連れての鉄道旅の記録です。
日本唯一のアプト式列車!あぷとラインの見どころ
アプト式列車というのは、急勾配を上るための鉄道システムのこと。
井川線では鉄道日本一の急勾配の山を上り下りする為、途中日本国内唯一のアプト式電気機関車と連結して走る珍しいトロッコ列車に乗ることが出来ます。
アプト式電気機関車の連結
南アルプスあぷとラインの“アプトいちしろ駅”〜“長島ダム駅”間は、日本の鉄道路線で最も急な区間となっており、この坂を上り下りするためにアプトいちしろ駅と長島ダム駅では列車にアプト式電気機関車を連結します。
この連結、切り離し作業は、列車から降りて間近で見ることができます。
赤い列車と、豊かな自然と、車内放送
赤い塗装の小型でレトロな列車の窓を開けて、沿線の雄大な自然の美しさを思い切り堪能できるのもあぷとラインの魅力です。
列車の走行中、車掌さんが車内放送で窓から見える沿線の風景や歴史、名所の紹介をしてくれます。
沿線の豊かな自然と四季折々の風景を楽しみながら、ぜひ車内放送にも耳を傾けてみましょう。
2019年にCOOL JAPAN AWARDを受賞した秘境駅
2019年にCOOL JAPAN AWARDを受賞した「奥大井湖上駅」は、まるで湖の上に浮かぶ島のよう。
接岨湖のエメラルドグリーンと、レインボーブリッジという名前の真っ赤な鉄橋のコントラストがSNS映えすると話題に。
千頭駅からあぷとラインに乗車!
トーマスフェアが行われている千頭駅から、奥大井湖上駅までの切符を購入していざあぷとライン(大井川鐵道井川線が正式名称)に乗車。
この日は金曜日。平日だったためか、さほど混雑しておらず、私たちの他に同じ車両にはもう1組しか乗客はいませんでした。
今は観光列車として運航していますが、もともとは水力発電所建設の資材運搬用トロッコとして建設された南アルプスあぷとライン。山あいを縫うようにカーブしている箇所が多く、通るトンネルも小さいため小型の車両になっています。
車内はこんな感じ。普段乗っている電車とは違った座席配置で、なんだかワクワクします。
息子はトロッコ列車初乗車。図鑑で見ていた憧れのトロッコに感激。
千頭から奥大井湖上駅までは9駅。所要時間は約1時間。
乗車時間が長くなりますが、山や川などの雄大な自然や、橋、トンネル、ダムなどの絶景と窓から入ってくる爽やかな風を感じながらの列車旅はまさに非日常!
1歳の娘は飽きてしまっていましたが、電車好きな息子はずっと外を眺めていました。
アプト式電気機関車の連結・切り離しに大喜び
“アプトいちしろ駅”と“長島ダム駅”では、それぞれアプト式電気機関車の連結・切り離し作業があります。
この時列車から降りて、連結作業を見学することができます。
絶景の奥大井湖上駅に到着!
ついに奥大井湖上駅に到着!長かったような、あっという間だったような。
この駅には週末になるとカフェがオープンするそうなのですが、平日は飲み物の自動販売機以外にはお店などはありません。
この日は平日で、カフェはお休みでしたが、建物自体は立ち入ることができ、お手洗いは利用することができました。おむつ替え台は残念ながらありません。
この駅の両端から線路の横を歩いて渡ることが出来ます。
高所恐怖症の人は怖いかも…?
子供たちはなぜだか全く怖がらず。視線が低くて見えてないのかな?
一番端まで行って撮った写真がこちら⇩
本当はここから先、トンネル脇の急な階段を登り、山道を登って約20分程でビューポイントがあるそうですが、子供達を連れて登る自信がなかったことと、おむつ替えをしなければならず、1時間後の復路の列車の時間に間に合うかどうか不安だったため断念。
1時間に1本しか列車が来ないため、コンビニのないこの駅で列車を逃すわけにいきません。
湖の色は、季節や時間、天気によって色調が変わるそうです。
周りには民家なども一切なく、山に囲まれていてまさに陸の孤島。こんなところに駅があるなんて不思議!
渓谷やダム湖を望みながらガタゴト進む可愛い列車
小型車両ながらも山の中の傾斜を力強く進むあぷとライン。
赤い車体が山の緑に映えて、どこを走っていてもとても絵になる可愛いトロッコ列車でした。
今回時間に余裕がなく、湖上駅に到着してから1時間後の列車で千頭まで戻ってしまいましたが、井川線の沿線には寸又峡温泉街や夢の吊橋、長島ダム、井川ダムなどの見どころが盛りだくさん。
とても1日では見て回りきれないほど、魅力がたっぷり!
SLにも乗りたかったし、近鉄、南海電車、東急電鉄を引退した列車が走っている普通列車にも乗りたかったし、今回宿泊した川根温泉ホテルも本当に素敵で、もっとのんびり過ごしたかったけれど、それはまた訪れたときの楽しみにしておこうと思います。
大井川本線、あぷとライン共にあまり列車の本数が多くないため、列車の運航時刻をしっかりと確認して1日のスケジュールを組むことが大切だなと思いました◎
また、沿線にはコンビニなどがほとんどないため、小さな子供を連れてお出かけの際は、簡単に食べられる軽食やおやつを持参しておくと安心かなと思います。